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性格類型のマイナーな資料庫。中国語と英語。

【エニアグラム】タイプ4とタイプ9の本質的な違い――Description by 裴宇晶

迷う人が多いt4とt9の比較を検討。

 

以下、引用部分はこの記事の和訳。

www.zhihu.com

(2022年12月18日アクセス)<2022年10月20日掲載>

 

 

t4とt9はいずれも「夢の中の人」である。彼らは敏感で恥ずかしがりであり、集団から離れることが多く、芸術の才能があり、いずれもファンタジーの妖精を好み、自身の編んだ夢に陶酔する傾向にある。彼らはいずれも自身に置かれた環境の中で自分を見失いやすく、集団から離れた隅の所で縮こまっており、独りくだらないことをあれこれ考え、行動を先送りにする。

4と9の共通点。

「芸術の才能」「ファンタジーの妖精を好み」はかなり人によるのではないか?

 

彼らはいずれも他者に対し、わがことのように感じる傾向にあり、大いに共感するが、少し自信がなく、自分はまだまだだ、完全ではないと考えがちであり、自分を固めることがあまりできず、行動力に欠け、物事を行う原動力を失っていることが多い。

また、彼らはいずれも人間関係を非常に重んじ、同情心に富むが、自身のニーズをあまりストレートに伝えず、人から誤解されやすい。

彼らはいずれも、人間関係の衝突においては「冷却期間をおいてから処理する」傾向にあるが、衝突から逃げるために「内心の平和」を維持するのはt9である。

続いてt4とt9の共通点。

t9は内心の平和を維持するために衝突から逃げるのでは?と思ったが、原文の構文は逆になっている……

 

t4とt9を分ける鍵は、彼らの「夢を見る」動機が全く異なる点である。核心に戻ると、t9が求めるのは詰まる所「客観世界に溶け込んで一体となった平和」であり、ひとたび不愉快な人や物事を前にすると、彼らは"麻痺"し、白昼夢にふけ、夢幻に入る。t4との相違点は、t9は自身が夢のなかにいるとはっきりわかっており、客観と主観の違いもわかっているということである。t9は、本能センターの"根を下ろす"力が欠けているわけではないものの、「平和と静かさを追い求める」ために白昼夢に向かっているだけである。したがって、t9の核心となる試練は「波乱に直面する」ことである。

t9の特徴。マイナスな物事の捉え方がt4と異なる。

 

t9と比べてt4の夢はやや深いようである。t4は自身の感じたことと過度に同一化し、これに溺れ、主観の世界の「夢」から真実、真相、真理を求めるため、「現実から真剣に離れ」やすい。t4が本能センターから最も遠いため、本能センターであるt9よりも実際から離れやすく、実際を顧みないか、客観的な状況を「見て見ぬふりをする」かし、主観世界に固執しやすい。

t4のほうが主体的に空想している感じか。「真実、真相、真理を求める」は4w5的な特徴のように思うが。

また、t9自身は本能センターとはいえ否定点であるため、本能から最も離れた、本能において課題のあるタイプとも言える。裴宇晶氏はそのような立場を取っていない。

 

t9の空想が「夢のなかで休暇を過ごす」と言うのならば、t4の空想は「夢を家とする」ようである。したがって、t9の試練は幻想の「長い休暇」から脱し、勇気をもって現実に相対し、目の前の行動に打ち込むことである。

一方、t4の試練は幻想の「真の私」「偽のキャラ」から脱し、知恵を持って現実を見分け、現実の中でより全面的、より確かで絶えず新たになる自我を見つけることである。

t4の空想はそれ自体が自分にとっての帰る場所だと認識され、また自己探求の手段として空想を使う。

類型論にハマるt9は多い印象だが、t9の空想は自己探求とは関係がない。ハマるのはどのような動機なのだろう。

 

t4は、自分は誰かということをずっと探しており、強く非凡な自己存在感を渇望している。一方、t9は自己を探さないようにし、「自己を忘れる」ことで心の静けさを求めようとする。t4とt9はどちらも幻想の中で麻痺しやすいが、t4の麻痺は外部世界からのみ離れ、自身が構築した内心世界にひたすら浸り、自分は誰なのか、ならびに自分が思い、感じたことに注目する。

t4は客観的な状況について見て見ぬふりをしていたが、t9は自分についても見て見ぬふりをする(そしてそのことにも気づかないかもしれない)。

 

t9の麻痺は外部世界から離れるだけでなく、内部世界からも離れるもので、「二重の遊離」であり、徹底的な自己麻酔である。t9は静けさを追い求め、マイナスの感情や感想を引き起こす可能性のある全ての物事を拒む。一方、t4は反対に、自身のマイナスの感情や感想に浸り、ひいてはこれを反復して咀嚼し、限りなく噛み締める。

t9は「外側と内側の両方の『脅威』に対処するように、エネルギーが向かう」(リソ、ハドソンp.79)が、エネルギーは自身を麻痺させるために使っているということなのか。

 

したがって、t4は心で感じたことや考えを表現するのに長ける。一方、t9は自身が本当に欲しいものを見分けにくく、ましてや表現するのは不得意である。t4は、t9が感じたことや考えたことをいつも表現しないのに不満を覚え、うやむやにし、逃避し、誠実でないと考える。一方t9は、さまざまな感情や感じたことを滔々と表現するのに不満を覚える。なぜなら、このことはt9が欲しい調和と静けさを壊しているからである。

t4とt9のすれ違い。

t4同士って不健全だとぶつかりそう。互いに自分の感想ばかり述べ、自分の言うことを受け入れてくれないことが不満になるとか。

 

4と9がトライタイプで同居するケースは多いが、その場合はどうなるだろうか?(ちなみにここ1年半ほど?で流布している、「2番目は手段」「3番目は満足点」との説は私はあまり支持していない。提唱者はあくまでもstrategyだと言っているに過ぎないので。2番目も3番目も主タイプのための手段というのだったら分かるが)上述の説明は主タイプが4または9である場合なので、戦略としてはどのような形で表面的な特徴が表れるだろうか。

 

参考書籍

ドン・リチャード・リソ&ラス・ハドソン、高岡よし子+ティム・マクリーン訳(2001)『エニアグラム――あなたを知る9つのタイプ【基礎編】』角川書店